保育コンサルタントの杉江です。
さて今回は、
【民間学童保育・開業支援】民間学童開業の流れがわかる!『民間学童保育・開業支援』の具体例
というお話になります。
本ブログ(著者・杉江)の具体的な信頼性は以下になります。
- 保育士を取得後、20年以上にわたり保育事業に従事している。
- 民間学童保育を創業し、5年間経営者として事業に携わる。(アフタースクール寺子屋 東京都目黒区)
- 民間学童経営者として、5年間で登録者数2名→100名、通期黒字化を達成する
- 保育コンサルタントとして、5年で50件以上のコンサルティング/アドバイザー/研修講師を務める
私自身今年2022年1月に という本を出版いたしました。
その中で著書を読んだ方から、
『学童開業について、もう少し具体的な例などが載っていたら更に良かった』
という意見を頂きました。
そこで様々なパターンがあるのですが、過去行った学童保育開業支援の事例を具体的にお話しをしていきたいと思います。
ご覧になって頂き、どの様な流れで開業支援をしていくのかの、イメージを掴んでもらえたらと思います。
目次
【コンサルティング例:「異業種法人様・神奈川県内民間学童保育の開業支援コンサルティングの場合」】
◎ご相談内容
「ご自身で所有する一軒家の物件があり、そこで民間学童保育を開業したい。しかし、知識がないので一から丸ごと、開業支援をしてもらいたい。」
というお話でした。
そこで、まずは支援の大まかな流れを決めます。大まかな流れは以下になります。
【開業支援コンサルティングの大まかな流れ】
⑴契約後、詳細なヒアリングを実施。現地での視察を行い状況把握をおこなう。
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⑵ヒアリングをもとに課題ややるべきことの抽出。開業計画作成。計画に合わせて杉江自身の具体的な支援業務の範囲もあわせて決定
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⑶開業計画に沿って支援業務を実施。(下記【具体的に行ったこと】を参照)
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⑷無事に初日を迎える。開業後もご希望があった場合に随時アドバイスを行う。
以上になります。
まずは事前にしっかりとヒアリングの時間をとり、何に困っているのか、どうして欲しいのかを聞き取ります。
それを元に開業計画を作成。その後はそれに沿って様々な支援を行っていきます。
続きまして、具体的に行ったことをお話したいと思います。
【コンサルティングをする中で、具体的に行ったこと】
開業支援コンサルティングで具体的に行った事は以下になります。
・学童保育についての研修の実施
・開業支援計画作成
・周辺のリサーチ、同業他社分析
・カリキュラム決定のミーティング
・料金設定決定のミーティング
・学習講師選定支援
・集客支援
・学童運営アドバイス
以上になります。
では、次の項目にて順番に説明していきたいと思います。
【学童保育についての研修の実施】
まずは、学童保育というものを理解してもらうため、必要に応じて学童保育についての研修を行います。
学童保育の事業内容はもちろんのこと、法的な位置づけや自治体との関わり方など、内容は多岐にわたります。
こちらを行う事で、はじめて学童保育に携わる経営者の方でも、理解を深めて頂き支援を開始する事ができます。
【開業支援計画作成】
開業までの道のりを計画書として作成をし、可視化します。
まずは開業日を決め、そこから逆算して支援の時期や内容を決定していきます。
基本的にはこの計画書通りに支援を進めていきますが、もし方向転換があったときなどは随時修正し、滞りなく開業ができるようにしていきます。
【周辺のリサーチ、同業他社分析】
支援計画作成と同時に、周辺のリサーチ、そして同業他社分析を行っていきます。
まずは、地域の習い事の施設を全てリストアップしていきます。
「地域にどのような習い事があるのか?」
「逆にどの習い事が地域にないのか?」
などを確認し、後のカリキュラム作成へと生かしていきます。
またその後は、同業の民間学童をリサーチします。
場所・カリキュラム内容・料金表等を把握し、料金の相場感を掴みながら、自施設のカリキュラム内容を決めていく事になります。
【カリキュラム決定のミーティング】
上記のリサーチを元に、具体的にカリキュラム内容を決めていきます。
決め方としてはいくつかありますが、
・同業他社や、周りの学習塾がやっていないカリキュラムを提供する
・オーナー(経営者)の方が、思い入れのあるカリキュラム(昔自分が習っていた事など)
・世の中のニーズを調査し、需要がありそうなカリキュラム(プログラミング、英語など)
上記の決め方を参考にして、具体的に内容を決めていきます。
すでに創業時にやる事が決まっていたのであれば問題はないですが、もし決まっていない場合は慎重に決めていく必要があります。
その為、時間的には多くの時間が取られる事を覚悟しましょう。
(私の経験上から、個人的には2〜4ヶ月はかかる感覚です。)
【料金設定決定のミーティング】
続いて、料金設定についてです。
この料金設定は学童保育経営においては肝の部分になって来ます。
「値決めは経営だ」という言葉もあります様に、非常に重要な事項という認識です。
具体的には、
・自社の収支計画を作成する。また児童が何人入ると(売上がいくら上がると)収支が合うか、いわゆる損益分岐点などの計算をする。
・同時に地域の同業他社の料金を研究する。
・それらの情報を分析して、自社学童保育の料金を決定していく。
これらの支援をしていくことになります。
個人的な結論としては、小さな組織で戦うには、
「同業他社や大きな会社の学童保育よりも、少し高い値段設定を行い、より質の高いサービスを提供する」
と言うことに尽きると考えます。
けして大手に対抗して、値段勝負をしてはいけません。
上記の様に自社の勝ち筋を、冷静に見つけていくためのお手伝いをしていきます。
くわしくは本ブログ内の、民間学童保育の開業(開設)の仕方をごらんください。
【学習講師選定支援】
前項にも記載したように、民間学童保育として選ばれる学童になるには、独自性のある学習カリキュラムは欠かせません。
その学習カリキュラムの肝となるのは学習講師の選定です。
講師の方の質や人間性により、長く通って頂けるかどうかの評価が決まります。
その点について、講師の選定の際にもお手伝いもさせて頂きます。
具体的には、
・講師の紹介
・講師の面接などの同行
などがあります。
保育経験、経営者経験から、様々な場面でアドバイスをさせて頂いたり、繋がりから人の紹介をさせて頂いております。
【集客支援】
本ブログでは再三記載をしておりますが、民間学童経営において最も重要と言っても過言ではないのが、「集客」になります。
集客をし、売上を上げて行く事で継続的な運営を目指して行く事が、経営においては最も大切な仕事であると考えています。
具体的には、
・今まで行ってきた集客活動で効果があったもの、逆に効果がなかったもののアドバイス
・集客の計画作成をの支援
・集客活動の実行する時の支援
などをさせて頂いております。
基本的には私のクライアントの皆様は中小企業や個人の方がほとんどです。
無駄な経費をかけず、効果的な集客ができるように、支援をさせて頂いております。
くわしくは本ブログ内の、民間学童保育の集客方法について をご覧ください。
【学童運営アドバイス】
さて全てが揃った後には、きちんと学童保育として運営を行っていかなくてはなりません。
その際の全般的なアドバイスをさせて頂きます。
具体的には、
・開業までの支援(保護者会開催、施設設備に関するアドバイスなど)
・1日の流れの作成支援
・送迎の導入支援
・危険箇所の確認
・保護者対応についてのアドバイス
・人材採用、育成支援
・その他学童保育運営に関わる全てのこと
以上になります。
上記の例が、学童保育開業支援を一から丸ごとお任せ頂いた場合の、一般的な流れになります。
【まとめ】
以上、開業支援の全ての事を丸投げをされた場合の一例になります。
ご検討の方は、参考にして頂けましたら幸いです。
そして全ての事を行うという事であれば、最低10ヶ月位は期間として欲しいところです。
6ヶ月くらいでもできないことはありませんが、感覚的には非常にタイトになってしまう印象です。
現在、学童保育開業を目指しておられる方がいらっしゃいましたら、一年前後の余裕を持って取り組まれる事をお勧めします。
私杉江は、保育業界に携わり25年。
学童保育経営経験や保育コンサルタントの経験から、様々な保育に関するお悩みを支援させて頂いております。
何か保育についてお悩みの方は、ぜひ当ブログからお問合せくださいませ!
ここまでお読み下さいましてありがとうございました。