過去の企業様からのご相談シリーズ第二弾!

保育コンサルタントの杉江です。
さて今回は、

【保育業界へ自社商品・サービス売り込みたい。導入してもらいたい】保育業界・保育施設への営業方法について具体的方法を教えます  

のテーマで皆さんにお話をしたいと思います。

本ブログ(著者・杉江)の具体的な信頼性は以下になります。

  • 保育士を取得後、25年以上にわたり保育事業に従事している。
  • 民間学童保育を創業し、5年間経営者として事業に携わる。(アフタースクール寺子屋 東京都目黒区)
  • 民間学童経営者として、5年間で登録者数2名→100名、通期黒字化を達成する
  • 保育コンサルタントとして、6年で60件以上のコンサルティング/アドバイザー/研修講師を務める

私は現在まで6年ほど保育専門のコンサルタントとして、数多くのご相談を受けてきました。
前回のブログ、【考察・保育業界の今後について】では、過去に多かった質問についてブログを書きましたが、今回はその第二弾です。
過去2番目に多かった質問に詳しく解説します。

現在このブログをご覧の方で、自社商品・サービスを保育業界に提案し、導入して下さるビジネスパートナーを増やしたいと考えている企業担当者様は、ぜひ参考にして下さい。

※ちなみに、具体的にご相談があった商品・サービスは下記になります。
・ITシステム
・教育コンテンツ
・栄養食品
・保育用品のサブスク など

保育業界27年目、保育園、学童保育にて運営・経営に携わり、経営者としては7年間売り込まれる立場であった私杉江が、業界の慣習なども踏まえて、施設への売り込み方や順番などを具体的にお話しします!

【提案先は保育園だけではない】保育園・学童保育・療育施設

まず初めに私が相談頂いた企業様に申し上げているのは、「ご提案先を保育園だけにこだわらないで、あらゆる可能性のある施設を検討しましょう」ということです。 

どうしても保育園という施設は皆が知っていて印象が強いため、保育園、しかも認可保育園にイメージが凝り固まりがちです。
次項以降にも記載しますが、一口に保育園と言っても、「認可」「無認可」「認証」「企業主導型」などたくさんの運営形態があります。

また、学童保育、療育施設など、保育園と顧客層が被ってくる施設もありますので、まずは周辺の業界も理解してあらゆる可能性を探る事が重要であると考えます。

【新しいものを受け入れにくい業界】保育業界は長い歴史があり変革があまりなかったことの理解

ということでまずご提案をする前に、メインで売り込もうとしている業界の理解が必要になってきます。

保育業界というのは非常に歴史があり、長く続いてきた業界です。
2000年(平成12年)以前は民間には運営が解放れておらす、何十年も自治体や一部社会福祉法人のみの運営をしていた業界になります。
上記の歴史を考えると良い悪いは別として、事実として日々革新が続いているIT業界などと比べると、明らかに新しい風が吹きづらいと言えるかと思います。

株式会社含む民間法人にも解放されてきた2000年以降は、新しい価値観が取り入れてきてはいる現状はあるかと思いますが、依然として新しいもの・価値観が受け入れられづらい土壌があると感じています。

そんな中ここ7,8年での最大の革新といえば、保育のICT化が進んだこと。
保育の書類や連絡帳など日々使うもののペーパーレス化が、ここ何年かの急速なICT化により進んできたことが挙げられます。

保護者への連絡や写真販売なども含め全てITシステム上で行われるようになるなど、このことは、個人的に保育業界でかなり大きな変革であったなと感じています。

その流れを掴み努力し先行してきた企業は、保育業界で認められ、成功しています。
本ブログをお読みの企業様においては、ぜひ後に続き成功を収めてもらいたいと思います。

【保育園編】無認可→認可。メール、郵便、電話。意外とFAXも。

ではここから具体的な方法についてのお話になります。

本章では下記三点のお話をします。

・営業方法
・営業をする施設の順番
・営業先について

では順番にお話をしていきます。

◎営業方法

まずは営業方法について。

個人的なおすすめの営業方法は以下になります。

・メールDM
・郵便DM
・電話営業
・FAX DM

以上、上記のように古典的な営業方法をミックスしていく事が重要であると考えます。

ここで一点、ご覧になって特にこの中で意外かと思われるのが、「FAX DM」かと思います。
今時見るのか?と思われるかと思いますが、まだ仕事の中でFAXを使い場面が多いため、意外と見られるのではと個人的に感じています。
これは、保育業界の中で商売をしている多くの業者さんも、昔ながらの商売をされている企業が多いためです。

ちなみに、私も学童経営者時代、FAX DMから、英語講師の派遣の契約をした経験があります。
こうした経験からも、個人的にはいつもお勧めをしています。

以上、少しでも参考になりましたらと思います。

◎営業をする施設の順番

続きまして私の考える営業をする施設の順番になります。
順番は以下を推奨します。

①完全無認可保育園

②補助金がある無認可保育園(各自治体の認証保育所・企業主導型保育所など)

③民間法人運営認可保育園

④自治体運営認可保育園

以下、解説します。

上記の順番は、保育園・運営企業側が「経営のために、常に新しい物、サービスを探している」意欲が高い順番ということになります。
①の完全無認可保育園は言わずもがな、②の無認可保育園に関しては、自社で集客を行わなくてはならない保育園になります。
ですので集客において少しでも有効なものを常に探しています。

保育園を探している保護者にとって少しでもフックになるような「教育コンテンツ」や、保育士の退職を少しでも防ぎ、質の高い保育士を採用できるような「ITシステム」などは、良い物があれば積極的に取り入れたいと考えているでしょう。
また、長い保育園の歴史の中でも、例えば②の「企業主導型保育所」などは新しくできた制度となりますので、参入企業も非常に柔軟性のある企業が多い印象です。

③と④に関しましては、運営が民間法人か公かという差がありますので、民間法人の方が新しい物を受け入れる土壌があると考えます。

以上の理由で、営業する施設の順番を上記の順番としました。

◎営業先について

最後に営業先についてのお話になります。
よくある質問に「もし営業を行う場合は、どこへ行けば良いですか?」という質問を頂きます。

保育園や学童の施設に直接営業をするイメージを持つ方も多いかと思いますが、結論から言うと、その施設の本社(運営本部)への営業をするべきです。 

施設で何かサービスを導入する場合、その権限が現場(施設)にある場合は少ないと思います。

施設に直接営業をしても、はっきりと断られるか、「本部(本社)の方に行って下さい」と言われてしまいますので、営業先については本社への方へする事をお勧めします。

【学童保育編】同じく無認可→認可へ。メール、郵便、電話、FAX。

続きまして、学童保育への営業についてになります。

まずは営業の順番になります。

◎営業の順番

①完全民間学童

②補助金がある民間学童

③公設民営学童

④公設公営学童

以上になります。

学童保育は保育園ほど事業業態が多くないため、上記のパターンになります。
考え方は保育園と同じで、集客が必要で常に新しいものを求めている民間学童からスタートし、ハードルの高い公の学童は一番最後ということになります。

営業方法は保育園と同じく

・メールDM
・郵便DM
・電話営業
・FAX DM

で良いかと思います。

また営業先は保育園と同じです。
施設ではなく、本社(運営本部)へ営業をお勧めします。

保育園の年長さんが対象に入る商品・サービスは、学童保育の小学生も対象になる可能性は非常に高いです。
ぜひ学童保育へも、パートナーになってもらえるかどうかを検討してみて下さい。

【療育施設編(児童発達支援施設・放課後等デイサービス)】新しくできた業界なので比較的受け入れられやすい

続いて、療育施設になります。
こちらの領域は私自身専門外となり、もしかしたら他にも該当施設はあるかもしれませんが、今回ご紹介したい療育施設は下記になります。

・児童発達支援施設(小学校入学前の乳幼児対象)
・放課後等デイサービス(小学生〜高校生対象)

以上になります。
少し解説します。

この業界は比較的新しい業界です。
発達がゆっくりな子どもたちや、コミュニケーションに課題を抱える子どもたちが通う施設で、自治体の認定を受けて通う施設になります。

保育園の様にしっかりと補助金の制度が作られており、参入企業としてはしっかり運営すれば安定的な収入が得られます。
その為、大小様々な民間企業が参入し、この民間企業が独立経営している業態になります。

上記ご覧いただければお分かりかと思いますが、そこに通うお子さんは幼児さんから高校生までいるので、保育園、学童保育と対象児童が同じです。
ですのでビジネスパートナーになってもらえる可能性のある場所になります。

そして、これらの施設は無認可保育園と同じく、自社で集客をしなければなりません。
その為、常に新しいサービスや集客につながる何かを求めています。
そう言った意味でもパートナーになってもらえる可能性は高い業界と言えるかと思います。

【まとめ】

結論になりますが、もし保育業界に対する商品・サービスをご提案したい場合には、今回のブログを参考に、周辺の可能性のある事業体もぜひご検討ください。
多くの施設で導入されることになりましたら、その施設にとっても良いことでありますし、結果御社の成長にも寄与すると思います。
ハードルが高いチャレンジかと思いますが、是非ともチャレンジして頂きたいです。

もし検討の途中で私・杉江ののアドバイスが必要になりましたら、本ブログよりお問い合わせ下さい。
皆様の成功をお祈りしております!

ここまでお読み頂きましてありがとうございました。