保育コンサルタントの杉江です。
さて今回は、
【民間学童開業費用一覧】具体的に何にいくらかかるのか詳しくお話します。
というテーマで、表を交えながらお話をしていきたいと思います。
本ブログ(著者・杉江)の具体的な信頼性は以下になります。
- 保育士を取得後、20年以上にわたり保育事業に従事している。
- 民間学童保育を創業し、5年間経営者として事業に携わる。(アフタースクール寺子屋 東京都目黒区)
- 民間学童経営者として、5年間で登録者数2名→100名、通期黒字化を達成する
- 保育コンサルタントとして、5年で50件以上のコンサルティング/アドバイザー/研修講師を務める
以前、民間学童保育開業の全体的な事や開業において大切な事についてはこちら、「民間学童保育の開業(開設)の仕方」のブログにてお話をしました。
しかし今回は開業時に一番気になるであろう、開業費の詳細(何にいくらかかるのか?)のみについて、私の経験からお話をしていきたいと思います。
目次
【賃貸物件を借りる場合の開業】1,000万円〜1,500万円程度必要になると考えます
では早速、私の考える具体的な開業費用についてお話をしていきます。
まず費用を算出する上で、大前提としての条件は以下になります。
・一年目は、登録人数0名〜3名ほどと予想。(=売上はほとんど期待できない)
・開業後の一日の従業員数は、代表者1名(月給20万円)、パートスタッフ1名(月給10万円)で運営。学習カリキュラムを行う場合には、基本代表者が行う。
・家賃は月額20万円
以上の前提でお話を進めていきますので、以下表を御覧下さい。
開業前イニシャルコスト(概算)
イニシャルコストの合計(賃貸) | ¥2,850,000 |
家賃(3ヶ月分) | ¥600,000 |
人件費(1名分×3ヶ月分) | ¥600,000 |
設備費(PC、事務用品、玩具など) | ¥500,000 |
採用費 | ¥100,000 |
ウェブサイト制作(外部発注) | ¥500,000 |
チラシ・パンフレット作成(外部発注) | ¥150,000 |
広告宣伝費 | ¥300,000 |
その他 | ¥100,000 |
開業後ランニングコスト(概算)
一年間のランニングコストの合計(賃貸) | ¥7,200,000 |
家賃(12ヶ月分) | ¥2,400,000 |
人件費(2名分×12ヶ月分) | ¥3,600,000 |
運営費(光熱費、通信費、消耗品費等) | ¥1,200,000 |
15ヶ月費用総計(概算)
総コスト(賃貸) | ¥10,050,000 |
イニシャルコスト(賃貸) | ¥2,850,000 |
ランニングコスト(賃貸) | ¥7,200,000 |
【自社物件をすでに持っている場合の開業】700万円〜1,000万円程度必要になると考えます
続きまして、時自社物件をお持ちの場合の開業費の概算となります。
開業前イニシャルコスト(概算)
イニシャルコストの合計(自社物件) | ¥2,250,000 |
家賃 | ¥0 |
人件費(1名分×3ヶ月分) | ¥600,000 |
設備費(PC、事務用品、玩具など) | ¥500,000 |
採用費 | ¥100,000 |
ウェブサイト制作(外部発注) | ¥500,000 |
チラシ・パンフレット作成(外部発注) | ¥150,000 |
広告宣伝費 | ¥300,000 |
その他 | ¥100,000 |
開業後ランニングコスト(概算)
一年間のランニングコストの合計(自社物件) | ¥4,800,000 |
家賃(12ヶ月分) | ¥0 |
人件費(2名分×12ヶ月分) | ¥3,600,000 |
運営費(光熱費、通信費、消耗品費等) | ¥1,200,000 |
15ヶ月費用総計(概算)
一年間の総コストの合計(自社物件) | ¥7,750,000 |
イニシャルコスト(自社物件) | ¥2,950,000 |
ランニングコスト(自社物件) | ¥4,800,000 |
【結論】イニシャルコストは負担は少ないが、ランニングコストが負担が大きい
ここまでお読みいただきましてありがとうございました。
上記はあくまでも私の経験則からはじき出した概算になりますので、人件費や家賃などを減らすことができれば、もう少し費用を削減することはできます。
逆に、学習専任講師を雇い入れるなど、レベルを上げていく形になれば必然的に更に費用がかかってきます。
ですので、今回のこの数字は、おおよその数字として御覧下さい。
そして素晴らしい経営をされ一年目からきちんと集客ができるようであれば、費用については相殺され、もちろん問題になる事はありません。
そしてタイトルにも書きましたが、民間学童においては、イニシャルコストよりランニングコストの方が圧倒的にかかってきます。
ですので、経営が軌道に乗るまではランニングコストをいかに減らしながら集客を行い、いかに継続をしていくかということになります。
できる限り経費を減らし粘りながら、少しずつお客を増やしていき、利益を改善していくという勝負になるかと思います。
厳しい戦いになるかと思いますが、この戦いに打ち勝ち、皆さんの思いが詰まった皆さん独自の学童保育が軌道に乗った時に、大きな喜びに包まれると思います。
今回のブログを参考に、その時が来るまで頑張って下さい。
皆さんの健闘を祈ります!