保育コンサルタントの杉江です。

さて今回は、

【保育事業のマーケティングについて】杉江流のマーケティングの考え方

になります。

本ブログ(著者・杉江)の具体的な信頼性は以下になります。

  • 保育士を取得後、20年以上にわたり保育事業に従事している。
  • 民間学童保育を創業し、5年間経営者として事業に携わる。(アフタースクール寺子屋 目黒区碑文谷3-1-4-16)
  • 民間学童経営者として、5年間で登録者数2名→100名、通期黒字化を達成する
  • 公立、民間含め、学童保育にて7年間管理職を務める。

このマーケティングという言葉、意味としてはものすごく広い範囲で使われる言葉であると思いますし、そもそも私は専門の勉強は全くしたことはありません。

しかし経験上、事業を行う上で絶対に欠かせないものであるとも思います。

私は専門的なことはあまりわかりませんが、今回は私が今まで保育事業で実践してきたマーケティングについて、重要だと思う順番でお話をしていきたいと思います。

【すぐに売上が上がる魔法はない】簡単に結果が出るマーケティングなど存在しない

 

まず最初にお伝えしたいのでは、世の中に簡単に売上が上がるような魔法のようなものは存在しないということを、理解することです。
私自身は専門的な勉強はほとんどしていないのですのが、個人的にはマーケティングという言葉にあまり頼りすぎないことが重要であると考えます。

現在書店にはたくさんのマーケティングの書籍が並んでいます。
そしてそこには様々な理論や実践方法などが書かれているかと思います。
基本的な理論などを学ぶことは悪いことではないと思いますが、私の経験上後述する地味で泥臭い実践こそが、マーケティングと呼べるものではないかと考えます。

特に保育事業に関しましてはいきなりのブレイクと言うよりは、徐々に評判が広がり、ブレイクを果たすという事業であると考えているからです。

ですのでその事を踏まえ、地味ながら今まで効果のあった私のマーケティング経験を、今回お話をしていきたいと思います。

【毎日顧客と向き合いのサービスの質を上げる】利用者へ常に要望を聞く姿勢。そして毎日の挨拶等の積み重ねが全てにつながる

 

さて続きまして、私の考える具体的なマーケティング方法です。

まず保育事業のマーケティングにおいて最も重要だと考えることは、

利用者であるご家庭からのご要望に対して、逃げずに謙虚に耳を傾ける。そして実践できることはスピード感を持って実践する。

ということです。

顧客(あるいは市場)との対話を、逃げずに常に行うこと、これこそが私は保育事業のマーケティングの基本であると考えます。

これは言葉で言うのは簡単ですが、実践するのは非常にパワーが必要です。
自分の思いややっていきたい事を否定するような言葉を顧客から受けた時に、様々な感情と戦うことになるからです。
しかしそれらを真摯に受け止め、どこまで修正を行っていくか、この事が非常に重要です。

ここで一つ、私の学童経営者時代の話から、いい方向に行った事例を一つご紹介します。

ある時に、保護者の方から、

「これから仕事がとても忙しくなる。今学童に通っている兄の妹(保育園年中さん)の保育園へのお迎え、並びに保育を学童にて行えないか?学童に兄妹が揃っていてもらえるととてもありがたい」

というご要望を頂きました。

この要望、はっきり言いまして運営側からすると非常に負担が大きいご要望です。
通常の学童の営業をしながら、通常のお迎えの時間ではない時間に保育園に車でお迎えに行き、その後学童にて年中さんの保育を行う。
リスクももちろん増えるし、そもそも学童保育としてご入会頂いているので、保育園児をケアする必要は全くありません。

しかし話し合いの結果、それらを全てお受けすることにしました。
すると他にも数件のご家庭からも要望が入り、結果多くの方にご利用頂くことになり、売上に大きく貢献をする事になりました。

そしてお受けしたご家庭からも、「非常に助かっている。本当にありがとうございます。」と、とても喜んで頂きました。

常に顧客と向き合い、変化していこうと覚悟を決めていた事が、功を奏したエピソードの一つでした。

【地味だが、効果が期待できるマーケティング】ポスティング・チラシ配り・Web発信

 

続いて、今まで私が経験した中で、地味だが効果が期待できるマーケティングについてお話をしたいと思います。
ここでお話しすることは以下の三点です。

1・ポスティング
2・チラシ配り
3・Webでの発信

順番に説明します。

ポスティング

まずは施設のある地域へのチラシのポスティング。
これは非常に地味なのですが、高い効果が期待できる業務です。

私も経営者時代は、基本的に行ける日は毎日ポスティングを行っていました。
そうする事で、地域の方へダイレクトに情報を届ける事ができるし、反応を見て作戦を立てたりすることもできました。
更に地域を回る事でその地域の様子などを見たり、マンション建設の情報を知り得たりと、良い事がたくさんありました。

ただし、定期的にポスティングをする事はメンタル的にキツイです

私も何度も一人で行っていると、「自分は何をやっているんだろう…」という気持ちに何度もなりました。
でもこのくらいで気持ちが萎えていたら何も始まりません。
これらの事を乗り越えて、ポスティングを永続的に続けて行くことお勧めします。

チラシ配り

こちらもメンタル的に厳しい場面が予想される業務になります。
主に駅頭などに立ち、子育て中と思われる方へ、自施設のチラシを渡す業務です。

まず基本的に、などなかチラシをもらってくれません。
そして、もらってくれたとしても、応募につながる事は少ないかもしれません。
そして中には、冷たい対応をされることも・・・そうなってくると、メンタル的に厳しいと思う場面が出てきます。

しかし、やり続ける事で効果は確実に現れます。
そして受け取ってくれた方とコミュニケーションを取る事で、様々な情報を得ることが出来るかと思います。
厳しい場面もあるかと思いますが、こちらもぜひ継続的に取り組んでみて下さい。

Webでの発信

最後にこちらも非常に大切なマーケティングになります。
現代おいては保育事業も、基本的には集客はWebが基本になるかと思います。

そこで自施設のWebサイト上にブログスペースを作り、常に発信をしていく事をお勧めします。

常に楽しい場面を発信し続け、また説明会やイベント情報も常に更新をしていく。
そうする事で、常に楽しく新鮮なイメージを発信する事ができ、集客に繋がってくると思います。

こちらも是非とも継続してもらえましたらと思います。

以上三点お話をさせてもらいましたが、これらに全て共通する大切な事は、何があっても継続的にコツコツとやり続けて行く事。

これを一回やったから、集客ができて売上アップという事はありません。
絶対にやり続けるのだという強い意志が必要になります。

頑張って下さい。

【小学校数・同業他社数・平均年収などのリサーチ】あくまでも参考程度に、開業前のリサーチを行う

 

さて続いては、ここは少しいわゆるマーケティングらしくなります。
保育事業開業にあたり、周辺のリサーチは欠かせないというお話しです。

民間(無認可)の保育園や学童保育を開業する場合、同地域にある同業の保育施設、学習塾や習い事、平均年収などをできる限りリサーチする必要があります。

それらを調べる事で、まずはその地域の全体の状況を把握すること。
その上で、料金の設定やカリキュラム内容を決定し、売上を上げやすい施設を作り上げ、また適切なスタッフ数を考えるヒントになります。

そうすることで、事業の勝ち筋を見つけていくのです。

こういったことから、これらのリサーチは非常に大切であると考えます。

しかし、これらのことはあくまでも参考程度にとどめておくことをお勧めします。
何度も書きますが、大切なのは、今までに書きました地道な業務が重要です。
そのくらいの意識で、周辺のリサーチをして頂けましたらと思います。

【マーケティングを成功させる最も重要なこと】信念、執念、継続

 

さて最後に、私がマーケティングにおいて最も重要だと考えることをお話します。

信念、執念、継続

の三点です。

最初に言いましたが、売上・集客アップの魔法はありません。
地道な積み重ねをすることで初めて効果が出て来ると確信をしてします。

そしてそれらを遂行するためには、確固たる信念と、やりきるんだという執念が必要であると思います。

その2つがあり、地道なマーケティングを継続をしていくことができるかと思います。

今読んでくださっている皆様の、事業の成功をお祈りしています。

頑張って下さい!

ここまでお読み頂きましてありがとうございました。