「民間学童を開業したものの、全く生徒が集まらない」
「利用料金の安い公立学童や、大手の競合に勝てるイメージが湧かない」
「人件費と家賃の負担が重すぎて、いつキャッシュアウトするか胃が痛い」

異業種から子ども事業に新規参入した経営者や、一念発起して民間学童を開設した個人起業家の多くが、この「集客」と「コスト」の壁にぶち当たって苦しんでいます。
子ども向けのビジネスは一見華やかに見えますが、その実態は「在庫を持てない、人件費と家賃が8割を占める高固定費ビジネス」という非常にシビアな世界です。

はじめまして。保育・学童保育コンサルタントの杉江海原(すぎえ うなばら)です。 私はかつて、教育・福祉の激戦区である東京都目黒区で、民間学童保育「アフタースクール寺子屋」をゼロから創業しました。

スタート時の会員数は、わずか「2名」。 経営者なら誰もが血の気の引くような絶望的な状況からスタートし、3年で月次黒字化、5年で通期黒字化を達成。最終的には会員数120名、従業員数20名規模にまで拡大させました。また、私が経営を担った5年間、正社員の離職者は「0名」です。

今回は、私が苦労を重ね掴み取った、綺麗事一切なしの「民間学童の集客・差別化・黒字化戦略」の全記録をここに公開します。

1. 【集客のリアル】特効薬などはない。最初の壁を破った「1万枚の泥臭さ」

ネット上には「SNSを使えば簡単に集客できる」「自動で生徒が集まる仕組み」といった甘い言葉が溢れています。しかし、断言します。子どもを預かるビジネスにおいて、そんな特効薬は絶対に存在しません。

保護者が大切な我が子を預ける決め手は、Web上の見栄えではなく、事業者の「圧倒的なプロとしての基準の高さ」と「地道な行動量」の積み重ねだけです。

私が「会員数2名」の絶望から、最初の壁を突破するために行った泥臭い行動は以下の通りです。

  • 「1万枚」のポスティングを自ら実行 地域の4つの小学校の学区を、自らの足で「3周」回ってチラシを配り続けました。経営者自らが地域を歩き、泥をかぶる覚悟がなければ、認知のスタートラインにすら立てません。

  • 「毎日見学OK」と「日曜日説明会」の徹底 平日はいつでも見学可能な「開かれたスタンス」を維持し、さらに忙しい働く親のために毎月必ず土曜日または日曜日に説明会を開催しました。

  • 電話の取り方、挨拶、子どもへのアプローチの徹底 いつ誰に見られても「ここはプロの集団だ」と一瞬で伝わるよう、毎日の立ち居振る舞いの基準を極限まで高めました。

そして、最大の転機となったのは、「クレーマー(要望の多い保護者)から逃げなかったこと」です。
非常に要望やクレームが多い保護者がおられました。多くの事業者はここで距離を置きますが、私は逃げずに徹底的に向き合い、「できること」と「できないこと」を常に対話で擦り合わせました。

結果、その保護者は私たちの「誠実さ」を認め、最大の理解者(味方)になってくれたのです。
その方がインフルエンサーとなって地域のママ友に声をかけまくってくれたおかげで、多額の広告費をかけることなく、口コミだけで次々と入会が決まっていきました。

2. 【価格と差別化】値下げ競争は悪手。「高いけど通わせたい」ブランドの作り方

公立学童の利用料が月額数千円であるのに対し、民間学童は数万円。この価格差を前にして、多くの経営者が弱気になり、「競合より少し安くしよう」と値下げに走ります。

これも大失策です。民間学童が値下げ競争に巻き込まれたら、その時点で倒産へ一直線です。

私は「適正な価格である」という主張を一切曲げず、むしろ経営期間中に「2回の値上げ」を断行しました。当然、一時的な不満の声はありましたが、誠実に対応し、スタンスを崩しませんでした。

私が徹底したのは、「値段は高いが、それ以上の圧倒的な価値を提供する」という姿勢を、スタッフにも保護者にも伝え続けることです。その価値の源泉こそが、「保護者の要望を形にする新サービス開発」でした。

私たちは、保護者からの要望はどんなに不可能に見えるものでも「必ず1回は社内で検討する」というルールを敷いていました。ここから自社と利用者であるご家庭がwin-winになるサービスが次々と生まれたのです。

  • 事例①:朝の開所時間を30分前倒し お医者様のお母様から「朝の勤務に間に合わない、このままでは手術ができない」という切実な要望を受け、即座に開所時間を30分早めました。

  • 事例②:兄弟シッターサービスの制定 「学童に通っていない、下の未就学の兄弟も預かってほしい」という声から、幼稚園へのお迎え代行と、学童内でのシッターサービスをパッケージ化。

保護者は安心してキャリアを継続でき、私たちは追加の「売上アップ」を達成する。この徹底的な保護者支援のスタンスこそが、「高いけれど、ここにしか通わせたくない」という圧倒的なブランドを生み出したのです。

3. 【黒字化の肝】コストカットを考える経営は悪手です。「人」に投資して売上を伸ばしていく経営へ。

子ども事業の収益構造は、人件費と家賃(固定費)で約8割を占めます。在庫がないため、経営が悪化すると多くの経営者は「人件費を削ろう」「スタッフの給与を抑えよう」と考えます。

しかし、これは最悪の悪手です。

人件費を削れば、現場のモチベーションは下がり、保育の質が落ち、職員が離職します。職員の入れ替わりが激しい学童に、保護者は不信感を抱き、退職と退会が同時に押し寄せる「崩壊のループ」が始まります。

ですから、私の経営方針は真逆でした。
経費削減が構造的にできないのであれば、経営者がやるべきは「売上を伸ばす(集客する)こと」だけに100%注力することです。

現場の人間には、常に「現場が第一、人が第一」というメッセージを発信し続け、気持ちだけでなく、給与も毎年アップ、賞与も設定して毎年支給額を増やしていきました。

「経営者は外で死に物狂いで売上を作ってくる。その代わり、現場の職員にはどこよりも高い給与と安心を保証する」

この役割分担を徹底した結果、私が経営した5年間、正社員の離職者は「0名」でした。スタッフが定着するからこそ、サービスの質が安定し、それがさらなる口コミを呼び、3年での黒字化、5年での通期黒字化という揺るぎない健全経営を達成することができたのです。

結論:理念だけでは子どもは守れない。「稼ぐ仕組み」を構築する。

「子どもの笑顔のために」という素晴らしい理念だけで、民間学童の経営を続けることはできません。経営者がビジネスとして「稼ぐ仕組み」を構築し、利益を出して現場に還元しなければ、良質なインフラを維持することは不可能なのです。

  • 競合に埋もれない、高単価でも選ばれる差別化サービスの作り方

  • 広告費を1円もかけずに、地域のインフルエンサーを味方につける紹介の技術

  • 固定費8割の壁を突破し、3年で確実に黒字化させるキャッシュフロー戦略

私のコンサルティングや、著書『失敗しない民間学童保育のはじめ方』(日本法令)では、綺麗事の経営論ではなく、目黒区という激戦区で私が実際に120名まで拡大させた「実戦用のノウハウ」のすべてを余すことなく提供しています。

「民間学童の立ち上げで絶対に失敗したくない」 「現在の学童・塾の集客を根本から立て直し、黒字化させたい」

そう本気で願う事業者様、法人の経営者様は、ぜひ一度ご相談ください。泥をかぶり、修羅場を勝ち抜いてきた元経営者として、貴社のビジネスを確実に成功へと導きます。

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