保育コンサルタントの杉江です。

さて今回は、

【心理的安全性】良いチーム作りは不可欠!保育現場での重要性について

というテーマになります。

本ブログ(著者・杉江)の具体的な信頼性は以下になります。

  • 保育士を取得後、25年以上にわたり保育事業に従事している。
  • 民間学童保育を創業し、5年間経営者として事業に携わる。(アフタースクール寺子屋 東京都目黒区)
  • 民間学童経営者として、5年間で登録者数2名→100名、通期黒字化を達成する
  • 保育コンサルタントとして、6年で60件以上のコンサルティング/アドバイザー/研修講師を務める

私自身、昨年この「心理的安全性」という言葉に出会いました。

そしてこれらを学んで行くうちに、「今まで私が大切にしてきた事が、端的に書かれている。まさに私の考えを言語化してくれた考え方だ!」と衝撃を受けました。
それ以来、マネジメントやチーム作りの場面では、常にこの心理的安全性を意識してきました。

今回は保育現場においての心理的安全性の重要性を、私なりにお話をさせて頂きたいと思います。

【結論】良いチーム作りは心理的安全性は欠かす事ができない

 

これがが結論です。
リーダーが職場に心理的安全性を担保できるかどうか、ここが私のチーム作りの基本の考え方になります。

ご存知の方も多いかと思いますが、この心理的安全性という考え方は、かの有名なIT企業Googleが2012年から4年間に渡り研究を重ね、導いた一つの答えになります。

成果を出すチームと出せないチームを徹底的に研究をしたら、この「心理的安全性」にたどり着いたとの事です。

私は昨年この言葉に出会い、非常に腑に落ちまして、自分の中でのチーム作りの理論をかなり言語化できました。

ではここから私なりの解釈を簡単に紹介していきます。

心理的安全性がある職場とは

 

私の考える心理的安全性がある職場とは、以下になります。

・失敗を否定されない
・意見を言っても否定されない
・質問、相談しやすい
・挑戦を歓迎する
・常に共感や感謝の気持ちを持つ
・多様な価値観を認める

以上の環境が保たれている保育現場が、心理的安全性がある職場=成果が出るいいチームということになります。

逆に心理的「非」安全性がある職場は、一言で言うと「良かれと思って行動をしても、罰を受けるかもしれない」職場ということになります。

これは実際にペナルティーを受けるという事だけではなく、例えば以下の様な事も含まれます。

・課題を上司に報告したら「じゃあそれやってね」と仕事が増えただけだった(報告なんてしなければよかったと思った)

・新しいチャレンジや意見を上司にあげたら、「それうまくいくの?」と訝しげに答えられた(チャレンジしなければよかったと思った)

・現場から離れている上司と自分の感覚が違うので、危機を回避するために意見をしたいが、失礼だと思われそうだから意見をやめた(その後、「やっぱり」と思う出来事が起こった)

以上の様な事が考えられます。

心理的安全性がない職場では、社員たちは自信を失い、モチベーションを下げ、自分らしさを失っている状況だと想像します。

退職代行に、すでに手続きを開始しているかもしれません。

すでにその様な状況になっていたり、退職が続いている状況があるとしたら、それは100%経営者や管理職、リーダーの責任です。

今その立場にある方は、改めて振り返って考えてみるのも良いのではないでしょうか?

しかし誤解をしてはいかないのは、この「心理的安全性」は、仲良しでぬるい職場が良いということではありません。

努力をしない・締切を守らないなどの様な環境ではなく、同じ目標に向かって、常に活発に意見が交わされている、そして意見を言う人間に罰が与えられない健全な状況。

これが職場の心理的安全性の本質であり、一番重要なことです。

最後にお話ししたいこと

 

最後に、なぜこの心理的安全性が保育現場に必要であるかをお話ししたいと思います。
これは単に保育士の働きやすい職場環境を作ると言うことにとどまりません。

では一体なぜ必要なのか?

それは、コロナ禍を経て世界中の人々の考え方が大きく変わった世の中で、予測不能な未来で勝ち抜いていかなくてはならないため。 

になります。

下記の図をご覧下さい。

※「石井遼介 著 心理的安全性のつくりかた」より参照

これまでの時代とこれからの時代のチーム作りやマネジメントについて書かれています。
この表の、まさに右側の「これからの時代」に突入し、勝ち抜くために必要な事がお分かり頂けるかと思います。

逆に「これまでの時代」のチーム作りやマネジメントを行っていく組織は、今後大きく考え方を変えていかないと必ず衰退していくと、個人的には考えます。

保育としてはやることは変わらないかもしれませんが、世の中の動きを読みニーズを捉えて、より現実に即した保育サービスを提供していく事がこれから保育施設として生き残る道だと考えます。

今ブログをお読みの皆さんはどの様に考えますか?

ここまでお読み頂きありがとうございました!
良い保育現場、チーム作りに少しでもお役に立ちましたらありがたく思います!

参照:
・そうだったんだ!心理的安全性([監修]山口祐幸
・心理的安全性のつくりかた 石井遼介 著