保育コンサルタントの杉江です。

さて今回は、学童保育の午前中の不思議〜学童職員は午前中は何をやっているの?ということについてお話をしていきたいと思います。

本ブログ(著者・杉江)の具体的な信頼性は以下になります。

  • 保育士を取得後、20年以上にわたり保育事業に従事している。
  • 民間学童保育を創業し、5年間経営者として事業に携わる。(アフタースクール寺子屋 目黒区碑文谷3-1-4-16)
  • 民間学童経営者として、5年間で登録者数2名→100名、通期黒字化を達成する

こちらは学童あるあるといいますか、本当によく聞かれる質問になります。
確かに学童保育に勤めたことがない方からしたら、本当に何をやっているのか不思議だと思います。
ですので今回は私が今まで経験してきた学童保育の午前中の勤務についてお話をしていきたいと思います。

通常小学校がある時の普段の午前中【基本は様々な準備、そして事務作業をしています。】

 

学童保育は小学校がある時の普段の午前中は何をしているのか?
結論から言いますと以下になります。

・その日の準備

・行事の準備

・各ミーティング

・事務作業

以上になります。
順番に説明していきます。

・その日の準備

当たり前の話ですがまず適切な保育ができるように毎朝準備を行います。

・簡単な掃除

・麦茶の準備

・おやつの準備

・おもちゃや文房具の整理

などその日の保育に必要な準備を行います。
いわゆるルーティンワークですが非常に重要な時間となります。

その他私の前職では、当日の出席児の帰り時間や送迎の確認をしなくてはならなかったので、
出席簿と当日ホワイトボードに記載されている帰宅時間・方法を毎日確認していました。

・行事の準備

当日に行事を行う、あるいはその月行事を行うということが決まっていたらその行事の準備をします。
材料を用意したり無ければ買い出しに行く、当日使う道具などを集めてセットしておくなど、行事の開催時に困らないようにしっかりと準備をします。

・各ミーティング

私が代表を務めた民間学童保育では、1週間に1回必ず常勤職員ミーティングを行っていました。

・1週間の振り返り

・現在の課題の確認・共有

・代表から話があれば話をする

など、学童保育の上において非常に重要な時間となります。
また、職員同士あるいは代表と職員達との交流、そして意識の統一などの意味でも大切な時間となります。

さらに、緊急で何があった時には、急遽ミーティングを行います。(主にピンチの時)
そのミーティングで打開策を話し合い、事態の解決に向かいます。

・事務作業

外から見るとなかなか分かりづらいですが、学童保育にもたくさんの事務作業があります。

以下、私がいた民間学童の常勤の職員がやっていた主な事務作業となります。

・メールの確認、返信

・タイムカードの管理・作成

・社労士とのやり取り

・シフト作成、管理

・現金出納帳の管理 

・出席簿の確認、作成

・食事提供業者とのやり取り

・保護者への請求書の作成

・金融システムへの入力

・資料請求への返信、セット送付

・業務日誌の作成

・月一のお知らせ作成

・おやつの献立作成

・その時に必要なお知らせ作成・配布(保護者会、特別イベント、臨時のお知らせなど)

などが挙げられると思います。

その他、公設民営の学童保育は、自治体への提出書類がいくつか出てきます。
これらの事をやっていくと、あっという間に午前中は終わって行きます。

学校休業日の時の午前中【まずは保育。そして行事などを行います。勉強も。】

 

では逆に、小学校がお休みの時の午前中はどうなっているのか?
結論は以下になります。

・朝からの受け入れ、保育

・行事の実施

・勉強を見る

順番に説明します。

・朝からの受け入れ、保育

当たり前の話ですが、小学校がお休みで朝からの保育を希望される方がいた場合、基本的には朝からの保育を行います。
それは開校記念日などたとえ1人しかいなかったとしても、基本的には朝からの受け入れをし、保育を行います。

・行事の実施

小学校がお休みの場合午前中から学童保育に来るので、普段よりも学童保育で過ごす時間がたくさんあります。
そういったときにはよく行事を行っていました。
職員の事務作業とはなかなか進みませんが、逆に朝から来る事をチャンスと捉え、いろいろな行事を行っていました。

・勉強を見る

私の前職は民間学童保育だったので、毎日の放課後の時もそうだったのですが、子供たちの勉強や宿題なども管理していました。
特に夏休み中はたくさんの宿題が学校から出ますので、毎日それらをやる時間を作ったりまた表を作成して保護者と一緒に管理をしていく、ということを行っていました。
こうしたことを行うことで、家庭での負担を減らしていました。

以上になります。

まとめ【子どもがいない午前中、決して楽をしているわけではないですよ。】

 

たまにですが、
「午前中子ども居なくて楽そうだね。」
と言われることがあります。

確かに子ども達が居ないからこそ、集中できたり仕事がはかどったりする事は否定はしません。
そして、基本明るい方が多いので、楽しそうに働いている様に見えるのかもしれません。

しかし、楽という事はありません。仕事は山ほどあります。
それらの仕事を必死に行っているうちに午前中は毎日あっという間に過ぎていく、
というのが私の個人的な感想です。

現在、多くの学童保育が3月の上旬から毎日朝からの保育を行っています。
しかもまだ全く慣れていない新一年生を受け入れての朝からの保育です。
落ち着いた保育状況が作れない中、本当に大変な中で保育を行っていると想像します。

1日も早くこのコロナウィルス感染が収束し、子どもたちが元気に小学校に行き、学童保育の先生方が午前中からしっかりと落ち着いて仕事ができる状況になるように、心から祈っています。